年頭所感 柴野会長より
本年もよろしくお願いいたします。昨年は、新型コロナウイルスの話、ソ連とウクライナの戦争の話など、暗い話がありましたが、今年は、これらの問題が解決し、明るい話題があふれるようになってほしいものです。
コロナウイルスの蔓延や戦争の発生が環境問題にも大きな影響を与えました。エネルギー源の流通が滞り、思い通りの量の確保がむつかしく、他のエネルギー源に頼らなければならなくなり、価格高騰を招くなどの問題が派生しました。しかし、悪いことばかりではなく、労働形態の変化や、生産効率の向上といった面も現れたことは、今後に期待を持たせることで歓迎したいことです。広く社会全体を見回すと、地球温暖化対策の進捗スピードが鈍化するのではないかと危惧されます。高騰した資源・エネルギーが企業の経営に影を落とし、経費節減が環境対策費を圧迫している事象があります。
「今は、企業として存続できるかの瀬戸際にあって、環境問題を優先できる状態ではない。」といった声が聞かれます。
現状は、経済活動が停滞しているので、二酸化炭素の総排出量の削減が行われているように見えますが、経済が活性化した時に、計画通りの削減が実現できているか気にかかるところです。
地球温暖化の問題を解消し、将来世代に快適な地球を引き渡すためには何をしなければいけないか。排出量を減らすことは最も重要なことかもしれませんが、現状のペースでいって間に合うのか。あまりにも安易に「排出量取引」を考えていると思います。対策困難だからと言ってむやみに認めるべきではないと思うし、そのような時期ではなく、もっと切羽詰まっている現状があるのではないでしょうか。タイムリミットに間に合わせるためには、排出量の削減だけではなく、空気中に現存する二酸化炭素を回収しなければいけないのではないでしょうか。 半世紀も前になりますが、二酸化炭素ガスを固形化して地中に埋めるために高濃度の二酸化炭素を固形化している設備を見学したことがあります。この技術は実証実験が済んで、実用化のめどが立ったとのことです。高濃度のガスからの回収ができたのだから、次は低濃度のガス(空中の)を固定化できるのか。できるとすれば何時頃になるのかを知りたいし、期待したいところです。
現実に目を戻すと、環境対策を継続したいが、経営を維持するためには犠牲にしなくてはならないと考えている事業者が多数いることを見逃してはいけないと思います。環境問題に携わる者として、「何が何でも環境対策。」ではなく、いかに「環境と経営を両立させるか。」に論点を置かないと現実は前に進みません。ISOやEA21などの環境マネジメントシステムでは、「経営に役立つ環境対策」に重点を置くようになっています。
私たちNPO法人日本環境技術推進機構は、リスクがある社会においても環境技術の開発、環境経営を目指す事業者を支援することが使命だと考えています。このような基本の考えに基づき、本年も多くの皆さんのご支援を得てNPO法人日本環境技術推進機構の事業を推進させていただく所存です。この趣旨にご賛同いただき、できるだけ多くの皆さんのご参加・ご協力をいただきますようお願いいたします。
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