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2016/11/08

「積雪地域での低コスト可変式架台開発」の実証実験現場取材記    青木理事より

札幌から特急電車「スーパーカムイ」を利用すると1時間20分で「深川」に到着する。この「深川」は冬季に積雪の多い場所 (垂直積雪量は2.1m)としても知られる。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が「積雪地域での低コスト可変式架台開発」を検討しており、その北海道・深川の実証共同実験現場を訪問して取材した。
太陽光発電パネル上に雪が積もると、たとえ快晴であってもセルには日光が届き難く、発電効率はどうしても下がってしまうし、積雪量によっては設備に損傷を与える可能性も生じる。積雪の多い北国に太陽光発電設備を設置する上でネックとなっている。
積雪の多い雪国での太陽光発電設備は、冬季における積雪を想定し、予想される積雪の高さも考慮して架台の設置が必要である。さらに、太陽光パネルに積雪しても太陽光によって積雪した雪が溶け落ちる角度も配慮しつつ低コストで設置できることが重要である。NEDOの「太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト」の一環で研究テーマは「低価格角度可変式架台の開発による積雪時の発電効率向上」というもので、低コスト可変式架台の開発のため角度と太陽光発電の発電量の関係を実験している。
今回、このNEDO/Chemitoxとの共同実証実験設備を見学した。いろいろな角度に設置された太陽光パネルがあり、その角度と太陽光発電量との関係を積雪のある冬季に取得するための設備である。
太陽光パネルは”固定型”と”可動型”の二つのタイプが設置されており、可動型は東京からリモートで可動することができるシステムとなっている。可動式は、5連結となっており、5台の太陽光パネルが連動して同時に可動できるようになっている。なお、この実験検証には、Chemitoxが受託して実験している。
実証共同実験設備は、2014年3月31日に閉校した多度志中学校(深川駅から約13kmの距離)の敷地と設備を利活用した場所である。では、以下、写真でもって現場の様子を紹介する。
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赤印(○)が検証共同実験設備の設置場所 (Google Map)


固定された太陽光発電パネルは、10度、20度、30度、40度、50度、60度、70度、80度、90度のように設置されており、固定角度となっている。


23左写真:固定角度 60度   70度  80度、右写真:固定角度 40度   60度 90度

一方、可動モーターで5基を連結してリモートで連動して自由な角度に設定することが可能な仕組みとなっている。

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写真:連動して5基が可動する可動用モーター (80度まで可動した状態)

 
2016年1月の実証実験の結果では、右側の固定角度架台は角度によって積雪状態が異なり、 左側の5連結の可変角度架台は積雪が認められないといった結果を得ている。

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可変角度架台  固定角度架台


参考資料
青木正光, “『再生可能エネルギー』の現場を見る” エレクトロニクス実装技術
Vol.32 No.11 pp34-pp35 (2016)

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