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2011年4月の記事

2011/04/16

自然エネルギーを活用したビオトープ    「ユーシン建設株式会社」

Photo_2Photo_3Photo_43月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による東日本大震災では、大規模な電力不足が生じ、計画停電にまで至ったことから、太陽光発電の必要性が改めて叫ばれ始めました。一方、昨年名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開催されたように、生物多様性を守り、遺伝資源の持続的利用が可能にすることが求められています。そこで、今回は太陽光発電を利用したビオトープを開発し、幼児期からの環境教育に取り組んでいる建設会社を訪問しました。(ユーシン建設株式会社 所在地:富山県砺波市三郎丸56番地 代表取締役:小泉澄夫 電話:0763-33-6772)
富山県砺波市にある「ユーシン建設株式会社」は、道路舗装を主体とした事業を行っている普通の建設会社である。しかし、社長の小泉澄夫氏は、環境問題への関心が高じて環境事業を始めたほどの人物で、本業の道路舗装からの廃棄物を100%再生利用するのは富山県のエコ事業所の認定を受けている会社として当たり前で、風力発電やビオトープを開発・事業化し、また、出前講座への出張講義など、あらゆる機会をとらえて環境啓発を行っている。多くの事業展開メニューのうち、今回は、ソーラービオトープに限って社長から話を聞かせてもらった。考案の発想は、環境教育は幼児期から始めるという欧米の実態を知り、生態系の保全を通じて環境教育が出来ないかと考えたのが始まりである。小さな子供を対象とする場合、安全面に配慮する必要があります。そして何よりも大事なのは、自分達が作って育てているという経験をさせることです。そこで、起伏のある地形を発泡スチロールで作り、そこに土を盛り、子供達と一緒に草や木を植え、ソーラー発電した電気で水の循環を実現する。さらに、片面を透明板にして水中の生き物が観察できるように工夫した。このようなソーラービオトープは、実用新案登録を済ませ、保育所等に設置して好評を得ているという。わずか1.8m×1.8mの小さな空間であるが、立派にビオトープを形成しているのは驚きである。
ちなみに登録実用新案広報の一部を掲載しておく。
【要約】
【課題】軽量で設置が容易であり長期に安定し、総合的な生態系の観察が可能なビオトープの提供を目的とする。
【解決手段】槽と当該槽の内側に設置した発泡樹脂体をベースに生物の生息環境を形成するビオトープであって、前記発泡樹脂体の上面に土壌部と川を設けることで生物の生育空間を形成し、前記発泡樹脂体を部分的に切り欠き、槽の壁との間に池や沼を設けることで前記川と組み合わせた水系を形成し、前記水系の水循環を行うための、ソーラーパネルを用いた太陽光発電駆動によるポンプを備えたことを特徴とする。

《 訪問後記 》
このソーラービオトープは、学校の校庭や公園に設置し、教育に活用することを目的に作られたものであるが、軽量であるという利点を生かし、1.8m×1.8mのブロックをいくつか組み合わせることで、屋上緑化とあわせて活用することが視野に入るのではないかと感じました。バイタリティーあふれる社長でした。今後も環境教育のためのアイデアを提供していただけることを期待します。
写真左より「ビオト-プ全景」「発電表示板」「園児の植栽の様子」

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2011/04/01

柴野会長 特別寄稿 「原発災害に思う」

東北地方太平洋沖地震という巨大地震に見舞われ被災された方々に心からお見舞い申し上げます。とともに長期に亘ると予想される復興への活動にあたっては、健康に留意して、頑張られることを願っております。

今回は巨大地震、巨大津波に加え原子力発電所の問題が重くのしかかりました。
災害につきものですが、エネルギーの供給が喫緊の課題となります。電力では計画停電をやったりやらなかったりと、需要する側が大きく振り回されています。そこで、未曾有の被害を蒙ったとはいえ、なぜこれほど国民の不安、恐怖心を増幅したのかを検証してみたいと思います。狭い日本で60サイクルと50サイクルという2種類の電気が存在することが問題といえます。周波数の統一は、おいそれと簡単にはいかないと思いますが東海地震、東南海地震、南海地震の発生が懸念されている折、電力会社ではサイクル変換装置の増強は考えていなかったのでしょうか。
電力会社のホームページを見ると、「リスクマネジメントはきっちりやっています。」とか、「災害ゼロを目指しています。」といった言葉が目に付きます。そして、今回の事故は、想定外の地震、津波によるものだと説明します。
災害ゼロを目指すのは結構。しかし、原子力に想定外があってはならないといわれますが、それでも想定外の事故が発生したときに、被害を最小限に抑える手法を考えておくのがリスクマネジメントではないでしょうか。
電力会社は、公務員以上に公務員的であるといわれますが、これは決して良い意味で言っているのではないと考えるべきでしょう。『電力を供給してやっている』という姿勢から『電力を買ってもらっている』という姿勢に変わらない限り、危機管理に対する姿勢も変わらないでしょう。

今回の災害では、放射能汚染の問題が住民不安をさらに大きくしています。唯一の被爆国民にとって、放射能汚染に対して必要以上に恐怖心を抱いても不思議ではないでしょう。今回の震災では、このことが明らかになりました。では、何がこれほどに恐怖心を抱かせたのでしょうか。理由は二つと考えています。
一つは、当事者の説明にあります。われわれ国民は、原子力に無知な人間が大多数だといえます。何も知らない人にわかりやすく説明するのが専門家の務めです。極論すれば、それが出来なければ説明しないほうがいいのです。公害に関する環境基準や水道水の飲用基準など、日本の基準は他国に比べても厳格なものです。そのため、基準の意味をよく理解しないと、誤解が混乱を生みます。事実の公表は必要です。しかし、事実の羅列だけでは、国民に混乱をもたらすだけで、何の効果もありません。
国民への説明を担当する者(今回の場合、国及び東京電力のスポークスマン)には自分の頭でよく咀嚼してから、国民に分かるように報道発表することが求められるにもかかわらず、何を言っているのか理解に苦しむ場面がしばしばありました。これでは逆効果です。

もう一つは、マスコミの報道にあります。「悲惨な災害です」「放射能漏れはさらに深刻です」など、不安や恐怖心をあおるような報道ばかりです。このような記事を書くために各社、各局が多くの人材とエネルギーを使って現地取材をするなら、その分、被災者に回してもらいたいと声を大にしたい。
報道の記事、ビデオには、いまだに「独自取材」、「独自入手」といった表現が横行しています。このような非常事態において代表取材がなぜ検討されないのか、不思議でなりません。報道は凶器だといわれるように、報道によって国民の気持ちが煽られ、揺れ動きます。また、国民の気持ちを沈静化し、冷静に行動できるように誘導できるのも報道です。社会の公器としてのマスコミにTPOを考えた、将来を展望できるような取材・報道を求めたい。


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