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2010年4月の記事

2010/04/16

地球温暖化と異常気象 柴野会長より

20104152010415_2太陽系から地球が分かれて約46億年といわれる。その後、現在に至るまで、地球の環境は、氷河に覆われた氷河期から、巨大な植物が生い茂り、恐竜が我が物顔に闊歩する暖侯期へと、気候変動を幾度となく繰り返してきた。人類が誕生してからの500~600万年の間にも、間氷期(暖かい期間)と氷期(寒い期間)といった気候の変動が周期的あるいは突発的に繰り返されてきた。それでは、なぜ今、地球温暖化の問題が、人類存亡に関わる大問題なのだろうか。数十年前までは、地球寒冷化を唱える人が、学者の間で、主流を占めていた。ところが、頻発する猛暑は、地球温暖化がもたらした現象だとの学説が唱えられると、にわかに地球温暖化説が有力になった。地球温暖化の原因には、人類が関与できない力によるものと、人類の活動によるものの二つがあるといわれているが、人為的な原因が、その主原因であると証明されているわけではない。しかし、温暖化現象を加速させていることは確かだろう。私たちは、今まで、人為的に地球温暖化を加速させた経験がない。すなわち、その結果がどうなるかが分かっていない。しかし、将来の人類に責任を持つ現代の人類は、人類破滅の時期を早めるようなことをしてはいけないということでは、意見が一致している。私たちは、このことを根底にすえて、物事を考えなくては、いけないのではないだろうか。学者の学説には、それぞれの根拠があるのだろうが、学者の意見が対立していることも確かである。
今は、人為的要素が、地球温暖化の主要な原因であるかどうかではなく、人為的な原因を除いては、地球温暖化を説明できないのであるから、人為的要素を減少させるという基本的な方向に向かって、行動することが求められているのではないか。
近年、地球上の各地で異常気象といわれる現象が頻発している。異常気象とは、「一般には過去に経験した気候状態から大きく外れた気象を意味し、台風や低気圧に伴う大雨や強風などの数日程度の激しい現象から、旱魃や日照不足など数ヶ月程度の現象が含まれる。また、それぞれの地点で過去30年間に観測されなかったような値を観測した場合。」と気象庁が定義している。地球温暖化の特徴として、寒暖、旱魃と大雨といったように激しい気象の変化がある。今年は、エルニーニョの関係で、暖冬になるだろうと予測されていたにも関わらず、北半球の多くのところで、厳しい寒さに見舞われたことをもって、地球温暖化に逆行して寒冷化に向かっているのではないかという人もいる。世界各地で、異常気象が発生し、人類が住めなくなってしまった地域もある。私たちは、このことを厳粛に受け止め、人為的な原因と思われるものを取り除くように努力しないと、人類生存の限界を超えてしまうことになるだろう。企業や、国の利益を優先し、取引するのではなく、人為的な温暖化要素を少しでも減少させることを、世界の共通の目的にするべきだと思う。
*資料は、IPCC第4次評価報告書統合報告書政策決定者向け要約(Summary for Policymakers)を、文部科学省・気象庁・環境省・経済産業省が翻訳したものである

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2010/04/01

能動的企画集団 ジェイアール東日本コンサルタンツ株式会社 その1

Img_0004121_22_2JR(ジェイアール)と聞けば新幹線等の鉄道技術開発のイメ-ジが先行するかもしれない。しかし、鉄道情報をコアにしてドメイン(事業領域)を拡大し、各分野に様々なシステム提案や新技術開発を積極的に実施している技術開発集団が存在する。今回はジェイア-ル東日本コンサルタンツ株式会社ICT事業本部を訪問し、ユニークな製品の企画・発想の原点や背景、組織についてお聞きした。なお、本ヒアリング内容は「その1」として、温度差発電等は「その2」として掲載していく。対応していただいたのはICT事業本部部長 小林三昭氏、ICT事業本部 企画・ICTビジネスユニット課長代理 野崎隆氏、ICT事業本部 企画・ICTビジネスユニット 林寛子氏である。

― 鉄道GISとは
JRはその名称が示すとおり鉄道事業をメインにしています。ただ鉄道事業は、非常に広範囲の領域が含まれるわけで、人・物を移動させるには、移動させる技術は当然ながら、一般的にいう都市計画や地域開発、そのインフラまで検討しなければなりません。情報技術の発達により、従来、培った鉄道の地理空間情報(鉄道GIS)を完成させ、それをコアに様々なビジネスを展開しているわけです。情報のデジタル化が進み鉄道を核とした地域の2次元情報(面)や3次元情報(空間)をデータベ-ス化することが可能になりました。これにより不動産管理、財産管理、送電線管理、ハザ-ドマップ、地質調査、GPS(位置情報)等、様々な情報をビジュアル化(地図上に内包)して、業務の効率化や相互関連のビジネス支援が可能になったわけです。

- 他分野への応用
鉄道事業は、人・物・情報の移動を考えるシステム事業と位置づけると、その事業で開発された技術は地域・都市の生活システムに応用することができるわけです。たとえばSuicaの技術は、もともと鉄道利用者の入出管理システムの技術ですが、今や博物館など様々な施設の入出場管理システムや買い物などのカードにも応用されています。また、駅構内の3Dコンテンツナ、ナビゲ-ションなどの技術開発は、他の施設やイベントの分野にも当然応用できるわけです。このように本業(鉄道)に関する技術開発やシステム開発を他業界に応用していくと様々な相乗効果を生み出し、さらなる技術開発を促進します。業界が違うと発想が異なり見えないものが見えてきて業界の常識の壁を越えることができると考えています。

- 発想の原点と技術開発
鉄道事業は、生活を支えるインフラ事業ですから現場や地域の方々から様々な相談がございます。温度差発電の技術開発は、JRが走っている温泉を持つ地域の方々から温泉のエネルギー活用の相談がきっかけになっています。話題になったメットフォン(あごひもの振動センサーで会話)は、まさに施設・建設工事現場の声を取り上げて実用化した技術製品で、資料にあるようにこの製品で騒音のあるところや離れた現場で簡単にコミュニケーションが出来るようになりました。また、マスコミでも取り上げられる「床発電システム」は、たくさんの人が通過する駅の改札を利用して省エネの推進を図れないかということが発想のきっかけで、応用についてはこれからもいろいろ出てくると思います。(床発電システムの技術開発は、平成19年6月から平成21年3月まで慶應義塾大学環境情報学部 武藤佳恭 教授のご協力を得てJR東日本研究開発センターフロンティアサービス研究所・(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の3社の共同開発として取り組んだ「エネルギー使用合理化技術戦略的開発」事業)。

- 横断的に動ける組織
製品や製品を使ったシステム考えるときに重要なことは、優れた要素技術をどう組み合わせるコーディネート力と業界のみの発想や常識に縛られない自由な発想を持つことだと思います。弊社はJRという大きな企業組織のグループに属していますが、内外の要素技術の組み合わせを促進し、できるだけ型にはまらない横断的な動きをモットーに、グループ内の組織・系統の垣根を取り払い能動的に動けるチームとして、企画・技術開発・製品実用化を進めてまいりました。これからも異業種連携はいうまでもなく、業界にとらわれない視座を持ってシステム開発や製品プロジェクトを推進していくつもりです。

- ヒアリングを終えて
優れた要素技術と、それをコーディネートする力がなければその技術は世に出ない。また、まわりが同じような環境ばかりだと自由な発想が出にくく発想が枯渇する。異業種との連携や現場の声を汲みあげて製品化していく話を聞きながら常識にとらわれない発想と異業種との交流の重要性を痛感したしだいである。

写真上段:左より対応していただいたICT事業本部 部長 小林三昭氏、同事業本部 企画・ICTビジネスユニット 林寛子氏、同企画・ICTビジネスユニット 課長代理 野崎隆氏、鉄道GIS資料(ベースマップの構成)、鉄道GIS資料(適用分野)
下段:メットフォン資料、メットフォン資料(セット内容) 出典:ジェイアール東日本コンサルタンツ㈱ICT事業本部

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