省エネから創エネへ「発電する住宅」 旭化成ホ-ムズ株式会社







今回は住宅に燃料電池、地中熱利用ヒ-トポンプ、太陽光発電を取り入れ、電力、給湯、冷暖房のエネルギーを賄い、自ら発電するユニークな住宅「発電ヘーベルハウス」の普及を推進する旭化成ホ-ムズ株式会社に伺い、その内容をお聞きした。対応していただいたのは技術・購買本部 第一技術部課長 江原克実氏と広報室主任 三和彰氏である。
-住宅と環境への取り組み
住宅は人間生活のコアであり、住宅を考えるうえで環境、エネルギー問題抜きには考えられません。弊社は、「住宅を長持ちさせることが最大の環境貢献」であるとの考えから、ロングライフ住宅の実現に向けて建築材料や地域と自然との調和を考えた設計等様々な検討をしてまいりました。現在の弊社の住宅は普通に使用すれば60年以上は十分に持ちます。しかし、いくら長持ちして環境に配慮した住宅でも、住宅内で使用する生活エネルギー(電力・ガス等)の削減を考えないていかないと総合的にみて環境バランスがとれてないことになるわけです。
地球温暖化対策としてCO2排出量削減を図っていくことは国内だけの問題ではなく国際的な問題でもあり、2008年の北海道の洞爺湖サミットでは先進国は60%~80%削減を求められており、今後、国の政策も1.自然エネルギー比率を高めることと、2.省エネから創エネへ向かうことは間違いなく、弊社の発電住宅の普及はまさにその方針の延長線上にあるといっていいもよいでしょう。
*2005年 モントリオ-ル COP11(気候変動枠組条約第11回締約国会議)で日本を代表する民生環境技術として弊社の地中熱利用システムと東京ガス様の燃料電池とトヨタ様のハイブリットカーが紹介されています。現在弊社が展開している「発電ヘーベルハウス」は紹介された2つの民生環境技術(燃料電池と地中熱利用システムの環境設備機器)をふるに活かした内容になっています。(写真4参照)
-発電住宅の内容 (環境設備機器の内容)
前述したとおり弊社の展開する発電住宅(環境設備機器)は1.「ダブル発電パック」太陽光発電+家庭用燃料電池の組合せ、2.「ジオサ-マル発電パック」太陽光発電+地中熱利用ヒートポンプ給湯・冷暖房システムの組合せの2種類があります。どちらも住宅の屋根に太陽光発電の装置をつけて家庭電力を賄うことは同じですが1の「ダブル発電パック」は太陽光発電に加え燃料電池(エネファ-ム)を用いて発電をします。燃料電池(エネファ-ム)は都市ガスから水素を取り出し水素と酸素の化学反応で電気と熱を造り、その電気と熱は家庭の電気や台所やお風呂等の給湯に使われます。(写真5.6参照) ようするに住宅に発電機を設置していると考えればわかりやすいでしょう。設置面積についてですが一般家庭の外付けのガス給湯器を少し大きくしたくらいと考えれば良いと思います。(写真2参照)
このダブル発電パック住宅では従来の電気代は全部賄うことができ、しかもCO2の発生量は60%削減できます。2.の「ジオサ-マル発電パック」は太陽光発電に弊社オリジナルの地中熱利用ヒートポンプ給湯・冷暖房システムとの組合せになります。エアコンなどで用いられているヒートポンプの技術は外気と住宅内の温度差を利用して省エネをしていますが、大気中に熱を放出するためヒートアイランド現象を抑えることができません。このシステムでは地中熱を熱源とすることで消費電力を削減してCO2の排出を抑制し、冷房排熱を外気に排出しないことからヒ-トアイランド現象の抑止にもなります。(写真7.8参照)
ジオサーマル発電パックの住宅では電気代は40%削減できCO2削減量は約50%削減できます。
*ジオサ-マル発電パックでは地中10Mに熱交換杭を複数打込みますがこの技術は住宅の基礎を作る弊社オリジナルの技術です。(写真3参照)
-設置費用について
「ダブル発電パック」は475万、「ジオサ-マル発電パック」は505万の販売価格ですが、太陽光発電と燃料電池には国や自治体からそれぞれ補助金がでています。燃料電池エネファ-ムには民生用燃料電池補助金 上限140万、太陽光発電には住宅太陽光発電補助金 7万/kW棟、自治体(東京都)では10万/kW。また、弊社では上記の環境設備機器の普及促進のため新規のヘーベルハウスには特別価格を設定してキャンペ-ンを1月8日より展開しています。
-ヒアリングを終えて
人間生活の拠点である住宅においてエネルギーの使い方が変化すれば、大変革になることは間違いない。発電住宅は自分の使用するエネルギーは自分で創り出すという「まさに省エネから創エネ」を地でいく社会インフラの変革プロジェクトともいえる。長期の環境社会インフラを展望する本プロジェクトにエ-ルを送りたい。
写真・図 上段左より
写真1:技術・購買本部 第一技術部 課長 江原克実氏、広報室 主任 三和彰氏。
写真2:ダブル発電パックの住宅(写真右端にエネファ-ム設置されている)
写真3:ジオサ-マル発電パックの住宅(地中に熱交換杭埋設)
中段左より
写真4:COP11で環境大臣より紹介された地中熱利用システム
写真5:燃料電池は何故期待されているか
写真6:燃料電池のしくみ
下段左より
写真7:地中熱利用は何が良いのか1
写真8:地中熱利用は何が良いのか2
出典:写真2,3 旭化成ホ-ムズ㈱提供,写真4~8旭化成ホ-ムズ㈱ 資料「発電ヘ-ベルハウス」より
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