「環境」という共有意識をベースにしたモノづくりの大変革

2007年の年頭にあたり、『プロジェクト発想法』(中央公論新社)『地球システムを支える21世紀型科学技術』(岩波書店)『自治体の政策形成とその実践-横須賀市の挑戦-』(ぎょうせい)等(参照:http://web.sfc.keio.ac.jp/~ik/publication.html)さまざまなプロジェクトの推進、システムの構築に内外において活躍している慶應義塾大学環境情報学部 金安岩男 教授(本NPOエコフレンドリー・プロダクツ推進委員会 委員長)にこれからのモノづくりについてお話を伺った。
1.モノづくりのコア 私たちは、生活に必要なモノをつくりだし人間活動をしておりますが、モノをつくりだす私たちの社会は大きく4つのコアから構成されています。
1)感受性豊かな生活者による社会的ニーズの創造
2)社会のニーズを察知して、現状を打破し無から有を創り出すクリエーターによる革新
3)クリエーターや生活者の意を酌み、魅力的なモノをつくりだす企業の技術革新
4)モノづくりの基盤(制度、対策、支援等)を整備する行政による支援
これらの4つのコアが互いにうまく有機的に連動しながら私達の社会は動いています。とりわけ環境技術の進捗は目を見張るものがあり、持続可能な社会の実現には不可欠のものとなっています。
2..迫られるモノづくりの大変革
国境を越えたグローバルな環境意識を共有する時代になりました。このことは、これまでの「量の拡大」志向社会から環境負荷を低減する「質の充実」志向社会へのシフトを示唆し、有限な地球環境において、持続可能な社会システムを構築し、展開していくことが必要となっていることを意味します。しかし、「環境」という共有意識をベースにしたモノづくりの大変革を迫られている現在、この変革が文化、経済、科学技術、社会システム等の広範囲に亘り、かつ各分野が専門的かつ広範囲なために、生活者にとっては、どのように対応すればいいのか把握できていないのが現状です。
3.モノづくりとコトづくりの仕組みの構築
私たちは4つのコアをうまく有機的に連動させなければなりません。そのためには、4つのコアを交流させるためのコモンズ(共有地)を作り、場と機会を提供するとともに、「環境」という共有意識をベースに新たなモノづくり社会を再構築しなければなりません。その意味では、モノづくりとコトづくり(マネジメントやプロモーションなど)の有機的な連携が必要不可欠となります。エコフレンドリー・プロダクツ推進委員会の推進は、モノづくりとコトづくりの有機的な連携をはかるために、コモンズ(共有地)を形成して、各界の環境への取り組みを紹介する「場」と「機会」を提供し、持続可能な社会の実現化を目指すことを目的とする小さな支援活動を行うことにあります。
写真:應義塾大学環境情報学部 金安岩男 教授
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