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2006/11/06

社団法人 雨水貯留浸透技術協会 訪問

_201_202私達が日常生活であたりまえと思っていることでも、よく考えてみると大きな問題を抱えているケースがある。今回は雨水を貯留浸透させる技術を普及し総合的な治水対策を進める社団法人 雨水貯留浸透技術協会を訪問し技術第一部 次長 木嶋忠勝氏に雨水貯留浸透技術についてお聞きした。
-雨水の対策がなぜ必要なのですか-
雨水について考える前に、まず、日常の生活を考えてみて、雨が降ってその水がどう処理されているかをイメ-ジしてみてください。普通、降った雨は建物の屋根から樋を伝って建物の下に流れるようになっています。そして、ここからが大事なのですが、現在の我国の大都会では、ほとんどその雨水と家庭の汚水とを分けずにいっしょに川に流している(合流式下水道)ことを認識してほしいのです。雨天時に下水処理場の能力を超える下水を河川に排水する仕掛けです。大雨や集中豪雨などで川が氾濫した場合、汚水があふれ出て、住宅が汚水に浸ってしまうことになります。また、都会では舗装が行き届き雨水をあまり浸み込まないため水が直接、川に流れ込んで溢れ易くなっています。本来、雨水は地表から浸み込み地下水になりゆっくり川に流れたり、湧き水になって私達の生活にはかかせないものだったのですが、現在の都会では自然の水循環がうまくいってないわけです。
-家庭の汚水と雨水をいっしょに流すのを止めることは可能ですか-
我国は下水処理に関しては明治時代に欧米の技術を導入しました。欧米は日本のように雨は降らないわけで、下水に雨水をいっしょに流しても量がすくないわけで、そのシステムが今日まで使用されています。現在、雨天時の下水から河川への排水の頻度を減らすための工夫(「合流改善」)の一つとして、雨水を貯留浸透施設の設置が行われています。具体的には、公園、校庭、広場等の公共施設用地や住宅地における空閑地、道路等に設置されていますが、集中豪雨など大雨が降った場合ほとんど調整できていないのが現状です。もちろん雨水と下水を分ける分流式を採用するという方法が一番いいのですがこれは大変なコストがかかってしまいます。(新しく管を地中に埋めることを考えてみれば大変なコストがかかることが想定できると思います。)
-自然の水の流れ(水循環)に戻す方法について-
私達の環境を変えるには、やはりできる範囲からやっていく方法しかないと思います。従来の水循環を取り戻す方法として雨水貯留浸透施設を設置することを進めています。これは簡単にいいえば各家庭が雨水を利用(草花への水まき、洗車などに活用など)できるように雨水タンクを設置することと、雨水を地中に浸み込ます浸透ますの設置をすることです。雨水を地中に戻す浸透ますに関しては家の敷地に直径30センチ、高さ50センチの円筒(バケツの形状で横に穴が複数あり)を砕いた石を敷き詰めた土中に埋めればいいわけです。費用も5万くらいですみます。各家庭が雨水を大地に浸透させることで、地中の水を増やし、大気中への蒸発量を増やしヒ-トアイランド現象を緩和し、川の水量や湧き水が復活しきれいな池や河川になるわけです。自然なものは自然に還すのが一番いい方法といえるでしょう。この雨水ますは少しづつ普及しつつありますがこれからもっと認知してもらわなければと考えています。
ヒアリングを終えて:
日常生活の中で雨水は樋を伝わり流れてどこかへ行くのがあたりまえと思っていたが、木嶋氏の話を聞き、現在の不自然な水循環から自然な水循環に変えていかなければならないと痛感したしだいである。
写真: 出典:社団法人 雨水貯留浸透技術協会 パンフレットより
社団法人 雨水貯留浸透技術協会 連絡先 電話03(5275)9591 http://www.ARSIT.or.jp

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