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2005/12/16

環境マネジメントシステムをどう見るか 柴野会長より

20511環境マネジメントシステムをどう見るか
環境マネジメントシステムとは、環境省HPでは、『事業者が自主的に環境保全に関する取組を始めるに当たり、環境に関する方針や目標等を自ら設定し、これらの達成に向けて取り組んでいくことを「環境管理」又は「環境マネジメント」といい、このための工場や事業場内の体制・手続き等を「環境マネジメントシステム」といいます。』と説明されています。近年、日本では環境マネジメントシステムを採用する企業・組織が爆発的に増えています。どうしてでしょう。それは、今まで日本では、欧米諸国とは違ったシステムで企業・組織の経営に当たってきたことに加え、第二次世界大戦後、企業経営者が、時流に合った経営方針を定め、着実に実行したことで、奇跡とも言える経済復興を果たし、世界の経済大国に名を連ねていることが大きな要因といえます。終戦直後は、ともかく量の確保が企業経営の最大の目的でした。その後、社会が落ち着きを取り戻すと、少しでも品質の優れた製品を供給し、消費者の選択を受けることを社是としました。さらに、日本の経済が成長を続け、浪費が美徳のように考えられる時期が訪れ、多品種、多様な製品を大量に作り続けることとなったのです。このようにして、大量生産・大量消費・大量廃棄の時代が始まり、日本だけでなく、世界的に長期間続くことによって、気が付けば地球環境に大きなひずみが生じていました。酸性雨の問題、地球温暖化の問題、オゾン層破壊の問題、野生生物種の減少の問題など、どれをとっても重大な問題ばかりです。人々は、ようやくこれらの問題を解決するには、物の製造から、消費、廃棄に至るまで、全ての活動にあたって環境に配慮する以外に、現状から脱却する術がないことに気づきました。そして、企業が、「ともかく物を供給する」から「量より質」さらには「高品質多品種」へとその経営方針を変遷してきた延長線上に、「環境配慮」を設定し始めました。すなわち、「環境配慮」が、今の時代に企業・組織として生き延び、成長していくための最良かつ最低限必要な方針であるということです。以上のことを考えたとき、環境マネジメントシステムが、環境の改善だけを目的として作られたものではないことがわかります。すなわち、環境マネジメントシステムは、環境を切り口としているけれども、決して環境を保全・改善することだけを目的としたツールではなく、企業・組織を経営するためのツールであり、結果として環境保全・環境改善がなされるものといえます。『環境に負荷をかけない方法で、「ものをつくり」「使用し」「廃棄する」こと。』が、何よりも求められている時代が到来しました。また、環境マネジメントシステムは、正常時における対応とともに、異常時・緊急時における対応も求めており、リスクマネジメントそのものも包含しています。全ての活動にあたって環境に配慮するためのシステムが環境マネジメントシステムであり、そのことを公にするものが、ISO14001認証取得であり、エコアクション21の認証・登録制度です。それぞれの企業・組織が、現状をどのように理解するか、また、ISO14001,あるいはエコアクション21の認証を受けるか受けないかは別にして、環境マネジメントシステムを構築して実行することは、社会情勢として、必須の条件になると思われます。ならば、いち早くこのシステムを採用し、実行することが、企業・組織にとって得策となることは間違いないでしょう。
写真:柴野嘉寛会長

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